福厳寺には、黒のシバ犬「モモ」と、雑種「ウメ」の雌犬2匹がいます。
春のぽかぽかした青空の下、気持ちよさそうにのびのびとお腹を上に
向けてゴロゴロするのが気持ちよさそうな二匹ですが、
先日、ドッグトレーナーの方に来ていただいて、犬のしつけ方について
教えていただきました。
首輪のくさりのつなぎ方によって散歩をする人自身のどちら側に犬を連れて
歩かせるのかということや、きちんと主人に従わせる合図の出し方、リードの
持ち方や引いたり緩めたりする意味、褒める時と叱るときの声のトーンの違い
などについて学びました。
指導をして下さった方は、元災害救助犬のしつけをされていた方です。
犬に対して主人がどのような態度を取り、どのような気持ちで犬と接するか
によって、とても大きな差が生まれますと話していらっしゃいました。
しっかり主人に従わせること、人を噛んだり傷つけたりしないようにしつける
ことはもちろん大切ですが、そのような状況を作るためには、まず飼い主の
人間側が心得ておくことがあるそうです。
それは、「強くある」ということ。
これは、威張るという意味ではなく、犬に対して守ってあげるぞという
主人としての態度と気持ち=覚悟のようなものです。
犬に対してけじめのある接し方をし、きちんと主人に従うようしつけることで、
犬自身が守ってもらえる安心感を抱き、とても落ち着いた状態で毎日を過ごせる
ようになるそうです。
確かに、トレーニング前日までのモモとウメは、お互いに吠えあったり、
いつもそわそわしていたりと、何となく落ち着きがない状態が目立ちました。
けれどトレーニングで教えていただいたように接すると、すごく落ち着いた
時間を過ごせています。
吠えたりそわそわしたりということが少なくなりました。
こんなに大きな差が出るなんて・・・と思うくらい、変化が現れるのですね。
福厳寺に来る前まで犬の散歩が未経験だった私は、大きな変化に驚きました。
人間も守られているという気持ちを感じると安心できるように、犬も同じ
なのですね。
人間と犬との気持ちの通じ合いの大切さを実感した時間でした。
【福厳寺職員の気づきより】