言葉がけ

大切なご家族を亡くされ、お葬式が終わったあと、故人へのさまざまな想いが湧き出てくると思います。

亡くなった直後の心境よりもむしろ、もしかしたらお葬式を終えてからの方がよりいっそう悲しみに包まれてしまうかもしれません。

福厳寺ではお葬式が終わると、七日経という儀式があります。

七日経とは、故人があの世へ旅立たれた後も、幸せな毎日を過ごしていただけるように遺族の方たちが毎週日曜日の朝、福厳寺でお経を唱える儀式のことです。

49日までの間、毎週朝8時もしくは8時半に福厳寺へお参りにみえます。

まだお若かったご主人を亡くされたNさん。Nさんもまた先日まで七日経にいらっしゃっていました。

お子さんもいらっしゃって、さぞかし悲しみが深いのではないかと想像するのもつらいくらいですが、お子さんたちや親戚の方々の前では気丈に振舞われているお姿が、とても心に残っています。

Nさんの気持ちになって考えてみると、なかなか一人になれる時間がありません。

昼間は仕事、夕方になれば子供たちの食事の準備、家の片付け・・・

休まる時間なんてないと思います。

そのような中で、唯一ご主人へ、ご自分の想いを通わせる大切な時間。

それがお寺に来てお経を唱えているときだったり、ふとした時にお寺の僧侶や職員と一対一で言葉を交わすときなのかもしれません。

そういうとき、どんな言葉がけをしたらNさんの心が少し軽くなるのかなとか、今まで詰めていた想いが少し紐解けるのかなと考えます。

けれど、こちらが何かしてあげようというものではなく、さりげない言葉遣いだったり、接し方、言葉がけ、もしくは小さな心遣いが、Nさんの心をほんの少し和らげるきっかけになるのではないかと思います。

どんな言葉がけをしたらよいかと考えるのではなく、さりげない小さな心遣いができるようになりたいなと思う今日この頃です。

【福厳寺職員の気づきより】