葬儀の意味

「お金がないので、お坊さん1人、直葬という形を福厳寺さんではお願いできますか?」

先日も、このようなお電話がありました。

そういうとき、福厳寺では一概に「⚪︎⚪︎してください」「葬儀費用は⚪︎⚪︎と決まっています」
というお返事をすることは控えています。

なぜなら福厳寺では、いろいろな場合があるからです。

葬儀のときにお寺へ納めていただく「お布施」は、ご家族皆さんと福厳寺僧侶がお話をして
から納めていただく形になっています。

必ずしも1回で全額を納めいただく場合のみではなく、葬儀のお布施を分割払いで毎月
1万円ずつきちんと持ってこられる方や、お布施と境内の草むしりを1ヶ月間毎日続けて、
少しでもお寺に奉賛の気持ちを持っていらっしゃる方など、いろいろな場合があります。

ちょうど1週間前の日曜日の朝も、「少ないけど、持ってきたのでお願いします」と、
新年の挨拶と一緒に十数年前に行った葬儀のお布施を持ってこられた男性の方がありました。

本当に、丁寧で律儀な方だとお会いする度に感じます。

段々お年を召されてきて、お仕事へ行くのが大変なときもあるそうです。

「でも、お寺さんに持ってこなくちゃいけないからと思って頑張ってるのです」と、
先日もお話をして下さいました。

このようなお話を伺う度に、葬儀の意味を考えさせられます。

なるべく安くお金がかからないように葬儀をすればそれでいい。

確かにこのような考え方も一つです。

けれど、福厳寺住職がよくお話をしてくださる大切なことがあります。

「人間に限らず、命あるものは、オギャーと生まれた瞬間から着実に
死に向って歩んでいます。

 たまたま5年で死ぬか。金さん銀さんのように100年生きるか。

 その差はありますが、それでもやっぱり、「命あるものは必ず死ぬ」。

だから、人の悪口を言っている暇はありません。

今の状況に不満を言っている暇はありません。

人をうらやんでいる暇はありません。

人の批判や陰口をおそれている暇はありません。

ごちゃごちゃ諍いを起こしている暇はありません。

意地を張って頑固にがんばっていても後悔するだけ。

自分が本当にやりたいことは何か。

どのように生きたいか。

それをしっかり見据えて、「毎日をちゃんと生きる」

ご主人やご両親、子供たち周りがみな、今生きていてくれていること。

その大切な人たちと会話をしている自分。

今その瞬間に感謝をする」

大切な家族の葬儀を行う意味は、自分もいつかこの世を去る時が来ることを
自覚するということです。

そして死ぬ時に後悔しないために、今をどう生きるか。

じっくり残された家族全員で話合い、新たな人生を歩んでいくスタートです。

家族の絆の結びつきを新たに、さらに幸せに近づいていくためのきっかけが
葬儀なのです。

そう捉えたとき、あなたならどのようにしたいですか?

【福厳寺職員の気づきより】

命の鼓動

青の宝石

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