秋葉大祭

ご祈祷と火渡り神事を行い、
1年の反省とより良い次年を祈る

 福厳寺では、1年を通して、さまざまな儀式やお祭りが行われています。

 なかでも、毎年、数千人の参拝者で賑わうのが、「福厳寺 秋葉大祭」です。

「秋葉大祭」は、「秋葉三尺坊大権現」の大魔神力にあやかって、ご祈祷と火渡り神事を行ない、1年をよりよく迎えるためのお祭りで、毎年12月の第2日曜日を大祭の日と定めています。

 福厳寺秋葉総本殿にまつられた秋葉三尺坊大権現は、「火防の神」として知られています。

 権現とは、超人的な力を持ったために、神として崇められた人のことです。秋葉三尺坊は実在の人物で、長野県(水土内郡隠村)に生まれたとされています。

 26歳のとき大阿闍梨(弟子の模範になるような位の高い僧侶)となり、27歳のときには、七難八苦の中でとくに恐ろしい「火難」を救う術を身に付けました。火防の大魔神力を持って、多くの人々を火難から救ったそうです。

 福厳寺御開山である盛禅和尚さまは、秋葉三尺坊を守護神と仰ぎ、福厳寺創建の際、境内に秋葉三尺坊総本殿を創建しました。

 このとき、「突然旅の僧が現れ、10人力もの力量を発揮して工事を手伝い、その後こつ然と姿をくらました」ことから、「その僧こそ、秋葉三尺坊その人ではなかったか」との言い伝えが残っています。

 秋葉三尺坊大権現は、「2つの火」を制する力を持っていました。

 ひとつは、火災を引き起こす「物理的な火」です。

 火をいい加減に扱えば、たちまち大火事を起こして、大切な家や家族を失ってしまいます。ですから、火の恐ろしさをあらためて認識し、気を引き締める必要があります。

 そしてもうひとつが、「心の火」です。

 秋葉三尺坊は、欲望、嫉妬、怒り、ねたみ、恨み、怒りといった「心の火」に惑わされない強い心を持つことを説いています。心の火を抑え、制することこそ、大魔神力の神髄なのです。

「秋葉大祭」の3つの柱、
「聖」「俗」「遊」

 秋葉大祭には聖、俗、遊の3つの柱があります。

「聖」は、祈祷のこと。

 大祭当日は、早朝から御祈祷を行っています。御祈祷は、秋葉総本殿にて秋葉三尺坊に心願成就を祈願する法要です。「心に迫る一切の大魔(妄想・怒り・ねたみ・恨みなど)」を降伏させ、身に降りかかる一切の厄難を祓う目的で行います。

「俗」は、火渡り神事のこと。

 神木の松材を敷きつめた祭場に火をつけ、燃え盛る炎の中を渡ることによって、厄を落とし、無病息災を祈る行事です。火防の祈願は御嶽行者が行います。「オン・ヒラヒラ・ケンヒラケンノウ・ソワカ」という秋葉真言を唱えて火を渡ります。

「遊」は、遊びであり無礼講のこと。

 グルメ屋台でお茶を楽しむもよし、舞台芸能を楽しむもよし、存分にお祭りを満喫することができます。

 ご祈祷によって1年を締めくくり、火渡り神事によって心の炎を鎮める。「身を焦がすほどの炎をくぐり抜けることによって、火の恐ろしさを体感し、謙虚な姿勢を取り戻す」ことが秋葉大祭のメッセージです。

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