心の中の「火」をご存知ですか?

消防設備が整った現代であっても、火事はとても怖いものです。

油断していい加減に火を扱えば、たちまちすべてを焼き尽くします。そうすると、
大切なものや家族までも失ってしまいますよね。

ところが、物理的な火と同じくストレスや怒りもまた、心を野放しにして好き放題に
すれば、周囲の人々から信頼を失い、人生を台無しにすることになります。

ストレスや怒りが心の中に湧き上がる原因は、欲望や驕りです。

欲望や驕りの心の炎は、制御がなかなか効きません。

自分の思い通りに行かないと、カチンときます。「そうじゃない。自分はこうなんだ」
と不満に思って言い返すと、心の中はもう怒りの炎で真っ赤になります。

私もそうですが、この時の怒りほど鎮めるのに大変なものはありません。

物理的な火の火事ももちろん怖いですが、心の中の「火」も決して侮ることは
できないのです。

明後日に行われる福厳寺秋葉大祭のメイン「火渡り神事」は、まさに心の中の「火」
を自覚して、自分自身を見つめ直す絶好の機会です。

誰もが持っている「貪・瞋・痴(とんじんち)」。

「貪りの心」、「怒りの心」、「愚痴の心」の三つ。

仏教では、これらを「三毒(さんどく)」とよんでいます。

私たち人間を一番苦しめるものといわれています。

福厳寺秋葉大祭にて行われる火渡り神事は、そんな心の火=三毒を浄化して
新しい年を素直な気持ちで迎えられますようにと願う非常に重要な神事です。

火渡りをするために長蛇の列に並んでいると、三毒の怖さを実感します。

火渡り神事の背後では、世界で活躍している和太鼓芸能集団「鼓童」の
演奏が毎年行われます。

この音色と真っ赤に燃え盛る炎をじっと見つめていると、自分自身の心に
ある三毒の火が目の前で燃えているかのような錯覚を覚えます。

目を開けることができないほど激しく燃え盛る炎の中を、一人一人
渡っていただく福厳寺秋葉大祭の「火渡り神事」。

火の中へ入る直前、行者さんがお清めをします。

そして燃え盛る炎の加減を見て、「今なら大丈夫!さぁっ!!」っとおっしゃって
いるかのように背中をポンっと叩いてくださいますが、初めて渡る方の中には
怖くて立ち止まってしまう方もあるくらいです。

けれど勇気を出して炎の中を渡ると、目の前の世界が変わります。

どこか、心の中が軽くなったような感覚を覚えます。

不思議と、渡り終えると本当に穏やかな気持ちになるのですよ。

ぜひ、あなたも体験してみてくださいね。

【福厳寺職員の気づきより】

お寺の中に、なぜ神殿があるのですか?

命の鼓動

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